オリジンはダン・ブラウンの最新刊の本のタイトル名である。テーマは「われわれはどこから来たのか われわれは何者か われわれはどこへ行くのか」である。ちょうどゴーギャンの代表作である絵の題名そのものである。

その絵は今回の主人公の1人である未来学者カーシュの自宅の玄関に飾られている。カーシュは絵のタイトルに惹かれ、その答えを解き明かした。そしてその成果を世界に向け発表しようとしたが、その寸前に何者かによって殺されてしまう。

宗教象徴学者ラングドンはその答えとなるものがカーシュの研究室のどこかに残されているのではないかと推論し、カーシュの相棒であるAI{人工知能}の助けを借りながら、彼の研究室の奥に据えられていた新型の量子コンピュータ{カーシュが作ったという}へアクセスすることに成功する。

結論はやや陳腐なものであったが、こんな内容である。

われわれ人類の祖先はホモサピエンスであるが、生命の進化の末にあらわれたものである。初めて生命が地球にあらわれたのは紀元前40億年前に遡る。その頃原始スープと呼ばれる海が広がっていた。そこで様々な化学反応が起こり、RNAが誕生したという。その過程は量子コンピュータでシミュレーションすることができ、妥当で必然的なものであったという。生命は無生物より物理化学的な方法により作成することができたーという。

また、われわれ人類よりさらに進化した存在が必ずあらわれるであろうと、量子コンピュータより導き出したという。そのため人類自体の影響力は相対的に低下するが、その存在と共生することになるであろう、その存在とは人工知能であるーと。

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