死への不安と心がまえ
死への不安は誰もが持っているだろう。しかし日常生活に追われてあまり考えることもなく、そしてまだまだ寿命があると高をくくってあまり考えずにすんでいる。
だが不思議なもので何かの拍子でふっと{死ぬときはどうなってしまうのかなあ}とか{死にたくないなあ}とか思ってしまうのも事実である。
2月14日の朝日新聞の天声人語で樹木希林さんのことが取り上げられていた。樹木さんは全身癌に侵されていることを公表していた。コラムの中で樹木さんの言葉が紹介されていた。こんな内容であった。
「老いや病気にブレーキをかけたいとは考えない」「病を悪、健康を善とするだけなら、こんなつまらない人生はない」「長くがんと付き合っていると、{いつかは死ぬ}じゃあなくて、{いつでも死ぬ}という感覚なんです」
死とは生の一部であり、自然にあるものであり、それを受け入れていくのが自然の姿であると心得ていらしたのだと思う。
多分、今の私にはできないであろうが。
きょうの朝日新聞書籍コーナーに、内田{樹木希林の娘}さんが著した「一切なりゆき~樹木希林の言葉~」{文春新書}が載っていました。「求めすぎない。欲なんてきりなくあるんですから」なんて戒めの言葉が、希林さんらしいなあと偲ばれました。