テレビのニュースが与える精神面への影響
多分、最近のニュースを見ていて気分が良くなる人なんてまずいないであろう。虐待死・殺傷事件・高齢者自動車過失致死事故などが報道され、少年少女までが犠牲になっており、連日のように繰り返し繰り返し嫌な思いをさせられているわけだから。このようなことが日本人の心に影響を及ぼすことはないのであろうか。自殺に関しては事実、影響があると認められており、報道もある程度の範囲内で自粛をしていると思われるが、不快な重大なものに関しても何らかのルールが必要ではないだろうか。特定のひきこもりの人が起こした事件の報道では、ひきこもりのすべてのひとを危険視するかのようなイメージにさせてしまったことには問題があったであろう。
それにしても楽しい、面白い、人の気持ちを暖かくしてくれるようなニュースをもっと、もっと増やしてもらいたいと思う。患者さんの中には嫌なニュースは見たくないとはっきり言う人もいる。私も全く同じ気持ちである。番組の中でよくPTSDにならないような対策が必要ですねと言われるが、そのような事故現場の映像を流すこと自体が悪い影響を与えているような気がしてならないのであるが。