本などを読んでいると、ふと気になってメモをとっておきたい言葉に出くわすことがある。

今回は最近読んだ本と雑誌の中から目に留まった言葉を取り上げてみたい。

1  「すると、君はー」と彼は言った。「人生に何を求めてるんだ」。    ぼくは少し考えて「特に強烈に欲してるものはないですね」と答えた。   「金も名誉もかー」   ぼくはもう一度考えて、うなずいた。  それで、彼はからかうように言った。  「それならば、君の人生は決まったようなもんだ。浮雲みたいに、あっちこっち風まかせに飛んでいくだけだ」   ぼくは心の中で、あっと叫んだ。     {錨を上げよ:百田尚樹 より}

2   もちろん人生において偉大な目的や動機というものはある。たとえば政治や科学や宗教といったものにすべてを捧げて生きる人たちがいる。また天賦の才能を持ったがゆえに、スポーツや芸術の世界で大いなる使命を負わされた、戦いの人生を送る人たちがいる。あるいは才能や技術とは関わりなくとも、社会や人々の平和のために高い理想を掲げて生きている人たちがいる。これらは疑いもなく素晴らしい生き方だ。だがこうした生き方が、果たして普遍的なものと言えようか。そんな人たちは、ごく一部の、敢えて言うならば、選ばれた人たちだ。大多数の平凡な人々にとっては、人生とは日々のささやかな喜びと満足に支えられたものに過ぎない。そしてほかならぬぼくもそうした凡人の一人だ。     {同上}

3   そんな母の口ぐせは「今が一番幸せ!」「今日も一日がんばろう。働かせてもらってありがとうございます」。母はどんな状況にいても、自分の人生を自分で楽しくできる人なんです。私も母のように、「今が幸せ」という生き方をしていきたいですね 。   {自分から動くと楽しくなる:綾瀬はるか  PHPより} 

 

湘南こころのクリニック