9月28日~9月29日の2日間においてWEB受講を行いました。主な要点は次のようです。

1   ICD-11を適切に使うための知識

公式に使われるのは2022年以降とのこと。それまでに「青本」が出版されるようです。ICD-11はDSMと異なり、診断基準を設けたものではなく、診断ガイドラインと考えてくださいとのことでした。

2   精神科薬物療法;その出口戦略に資する実践マニュアル

ベンゾジアゼピンはドイツを含む2ヵ国で「使われるべきでない」とされており、その他の国においても「数週間にとどめるべき」とされている。

3   事例で理解する複雑性PTSD治療の流れ

いじめ・虐待などが反復的・継続的に続き、重度のトラウマを示すストレス障害で、PTSDの症状を示し、さらに解離や自傷などの複雑な症状を示すものを複雑性PTSDとされている。EMDRや認知行動療法でも改善されない例もあり、ブレインスポッティングやスキーマ療法などが行われているという。

4    不安症・強迫症の診断ガイドライン

2020年12月に日本におけるガイドラインが公式に発表されるそうです。

5   物質使用障害対策予防介入・早期介入・地域保健

軽度のアルコール依存症にこれからは目を向けていくべきで「アルコール使用障害」という呼称で間口を広げていくことが必要である。

6   ADHDの診断と治療

ASDは遡及的に遡り、コンタクトの障害を確認して診断を行う。成人型ADHDはチェックリストを使うが、偽陰性に気をつける。また過去に遡ってあるいは症状の出現範囲を確認する。薬物療法の適応はGAF50以下である。

7   不安症と心的外傷性ストレス障害

S-S型のセロトニントランスポーターと児童虐待との相互作用が不安過敏に関連しているという。

 

 

 

湘南こころのクリニック