2年に1度の診療報酬の改訂がおこなわれた。

全体で0.2~0.3%増といわれたが、一般診療所ではマイナス改訂そのものであった。プラスになるのは重点項目と先端医療に偏っている。特に精神科領域はやはりというかひどい改訂となった。今まで精神薬の多剤併用が問題になっていたが、その範囲がさらに広がることになった。明細書の項目では処方箋料という所が多剤だと減らされることになる。

さらに精神薬を長期で漫然と使っているとこれも減らすという。これは内科の先生方も対象になった。

ということで、お薬だけを出しておきましょうということはできなくなったのである。それなりの診察をおこない、状況を把握し、薬の継続が必要かどうかを吟味しながら、処方を行っていくということである。

精神薬は抗うつ剤を除くとどれも依存性がある薬といえる。使わないと治療ができない病気も多いので、使わざるをえないと思う。しかし欧米を中心として依存性のある薬物は排除すべきという考えも根強い。ところがそれに置き換わる薬物はまだまだ充分ではないというのが現状だと思う。

要は依存性のあるお薬は十分に配慮しながら、将来断薬することが可能な範囲内で使っていくということなのではないかと思う。

 

 

 

湘南こころのクリニック